自転車事故のリスクと保険の必要性

* 自転車事故のリスク

* 自転車保険の必要性

* 自転車事故で賠償するもの

* 自転車事故の賠償例

* 自転車事故の対策や備え

* まとめ

 

自転車事故のリスク

 

自転車事故のリスクには、以下のようなものがあります。

  1. 交通事故に巻き込まれるリスク:自転車は車両として道路を走行するため、車両同士の衝突や、歩行者や車両との接触など、交通事故に巻き込まれるリスクがあります。
  2. 転倒による怪我のリスク:自転車はバランスをとることが難しく、急なブレーキや曲がり角でのスピードの出し入れなどで、転倒することがあります。転倒によって、打撲や骨折、内臓損傷などの怪我を負うリスクがあります。
  3. 適切な防具の未着用によるリスク:自転車を運転する場合、ヘルメットや手袋、膝パッド、肘パッドなどの防具を着用することで、怪我の程度を軽減することができます。しかし、防具の未着用によって怪我のリスクが高まることがあります。
  4. 違法行為によるリスク:自転車を運転する際に、交通法規に違反する行為をすると、罰金を科されるだけでなく、自転車事故に巻き込まれるリスクが高まることがあります。例えば、信号無視や自転車の走行禁止道路への進入などが挙げられます。
  5. 物を壊してしまうリスク:対人だけでなく、自転車事故で他人の所有物(財産)に損害を与えてしまうこともあります。傘さし運転などの交通ルール違反、マナー違反に加えて、近年、スマートフォンの使いながら運転も大きな要因になっています。

 

これらのリスクを減らすためには、適切な防具を着用し、交通法規を守り、安全に自転車を運転することが重要です。また、夜間や悪天候時には、ライトや反射材などの装備をすることで、視認性を高めることができます。

 

自転車保険の必要性

 

自転車保険は、自転車による事故や盗難に対する保険です。自転車保険の必要性については、以下のような理由が挙げられます。

  1. 交通事故による被害:自転車は車両として道路を走行するため、車両同士の衝突や歩行者との接触など、交通事故に巻き込まれるリスクがあります。自転車保険に加入することで、事故によって負担する損害賠償責任や自己の傷害を補償することができます。
  2. 自転車盗難のリスク:自転車は盗難の被害にあうことがあります。自転車保険に加入することで、盗難によって失われた自転車の補償が受けられます。
  3. 自転車の損害:自転車は日常的に使うものであり、使用中に損傷や故障が生じることがあります。自転車保険に加入することで、自転車の修理費用を補償することができます。

自転車保険には、自転車による事故や盗難に対する補償の範囲や金額、保険料などが異なるため、保険会社の比較や契約内容の確認が必要です。自転車をよく利用する場合は、自転車保険に加入することを検討することが重要です。

 

自転車事故で賠償するもの

 

自転車事故による賠償するものとして以下のようなものがあります。

  1. 車両同士の衝突事故

自転車が自動車などの車両と衝突した場合、自転車乗りや車の運転手がけがをした場合、医療費や慰謝料、失業補償などの賠償が発生することがあります。

  1. 歩行者との衝突事故

自転車が歩行者と衝突した場合、歩行者がけがをした場合、医療費や慰謝料、失業補償などの賠償が発生することがあります。

  1. 落車事故

自転車に乗っている途中で、路面や障害物と接触して落車した場合、ケガを負った場合、医療費や慰謝料、失業補償などの賠償が発生することがあります。

以上のように、自転車事故による賠償は、事故の状況や被害者の状態によって異なります。自転車保険に加入している場合、保険会社が損害賠償を支払うことがあります。また、加害者や被害者が法律の手続きを行うことで、賠償が認められる場合があります。

 

自転車事故の賠償例

 

坂道で起きた歩行者との事故

男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中にマウンテンバイクで坂道を20~30キロで爆走し、散歩中の女性(62歳)と正面衝突。意識不明の重傷を負わせた。神戸地裁 賠償額 9,521万円の賠償を命じる判決を下しました。

 

斜め横断をした男子高校生の賠償例

「男子高校生が自転車で車道を斜めに横断し、対向車線を直進してきた24歳会社員男性が運転する自転車と衝突。会社員男性に言語機能の喪失など重大な障害が残った」。このケースでは、東京地方裁判所が、男子高校生に9266万円の賠償を命じる判決を下しました。

 

男子小学生と歩行中の女性の正面衝突事故

「男子小学生が夜、自転車のライトを点けずに坂道を下り、歩行していた 62歳女性と衝突。女性は頭の骨を折るなどの損傷を負い意識不明に。その後、後遺障害が残った」。このケースでは、神戸地方裁判所が、男子小学生の母親に9520万円の賠償を命じる判決を下しました。

 

オートバイとの衝突事故による賠償例

「男子高校生が自転車で、赤信号の交差点の横断歩道を走行し、
62歳旋盤工男性が運転するオートバイと衝突。旋盤工男性は頭蓋内損傷で事故から13日後に死亡した」。このケースでは、東京地方裁判所が、男子高校生に4043万円の賠償を命じる判決を下しました。

 

自転車事故の対策や備え

 

自転車事故に備えるためには、以下のようなことが必要です。

  1. 安全な自転車の準備

自転車を使用する前に、ブレーキやライト、ベルなどの装備品が正常に機能しているかを確認することが重要です。また、ヘルメットの着用や反射材の装着など、安全に乗るための対策を講じることが大切です。

  1. 交通ルールの遵守

自転車は車両として扱われるため、交通ルールを守ることが必要です。信号や標識、歩道や自転車レーンの使用方法などに従い、周囲の交通環境に適応することが重要です。

  1. 周囲の注意

自転車に乗る際には、周囲の状況に注意を払うことが必要です。交通量の多い道路や信号のある交差点などでは、特に周囲の車両や歩行者に気を配ることが重要です。

  1. 自転車保険の加入

自転車保険に加入することで、自転車事故に備えることができます。自転車事故によって発生した損害や被害に対して、保険会社が補償してくれる場合があります。

  1. 自己防衛意識の向上

自転車に乗る際には、常に周囲の状況に注意を払い、自己防衛のための意識を高めることが大切です。例えば、危険な運転をしている車両には遠ざかる、夜間は明るい場所を走行するなどの対策を講じることが必要です。

以上のように、自転車事故に備えるためには、安全な自転車の準備や交通ルールの遵守、周囲の注意、自転車保険の加入、自己防衛意識の向上など、様々な対策が必要です。

 

まとめ

 

交通事故件数全体の2割弱を占める自転車事故。
自分がケガをする、他者にケガをさせてしまう、物を壊してしまうリスクがあり、事故により相手が死亡したり後遺症を負ったりした場合は、高額な損害賠償責任が発生するケースも増えています。
万一に備え自転車保険に入る必要性があります。その際は個人賠償責任保険の特約を付加しましょう。またTSマーク付きの自転車に乗ることを推奨します。
傷害補償と個人賠償責任補償それぞれの補償金額や保障範囲に加え、加入済み保険との重複なども考慮し、しっかりと備えましょう。

 

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