異議申立とは?後遺障害が非該当だったときの再申請手順とポイント







異議申立とは?後遺障害が非該当だったときの再申請手順

交通事故で後遺障害等級認定を申請したものの、「非該当」と通知された場合でも、まだ終わりではありません。
結果に納得できないときは、「異議申立(いぎもうしたて)」を行うことで、再度審査を受けることができます。
ただし、同じ書類を出すだけでは結果は変わりません。
医学的根拠の補強や、申請書類の修正・再検査など、戦略的な再申請が必要です。
この記事では、異議申立の流れ、必要書類、成功のポイントをわかりやすく解説します。

1. 異議申立とは?

異議申立とは、後遺障害等級認定の結果(等級や非該当)に不服がある場合に、
再度審査を求める手続きのことです。

交通事故の後遺障害認定は、自賠責保険を管轄する「損害保険料率算出機構」という機関が行います。
一度「非該当」と判断されても、新しい医学的証拠や書類の補強によって、結果が覆る可能性があります。

実際に、初回申請では認定されなかった被害者が、
異議申立で14級 → 12級に昇格したり、非該当 → 14級認定となるケースも珍しくありません。

2. 異議申立の期限とタイミング

異議申立には法的な期限の制限はありませんが、
一般的には認定結果を受け取ってから3ヶ月以内に行うのが望ましいとされています。
時間が経つと、医療記録の保存や証拠の入手が難しくなります。

早めの対応が成功のカギ。
「非該当通知が届いた時点」で弁護士や交通事故専門家に相談し、再申請の準備を始めましょう。

3. 異議申立の流れ

  1. 非該当通知の確認(どの理由で否定されたか)
  2. 医師に再検査・再診を依頼
  3. 必要に応じてMRI・CT・神経伝導検査などを追加
  4. 補強資料を添えて再度自賠責保険へ提出
  5. 再審査(平均2〜4ヶ月程度)

新しい医学的根拠の追加が必須。
以前と同じ資料を出しても、結論は変わりません。
「何が不足していたのか」を専門家と一緒に分析し、具体的な改善策を立てましょう。

4. よくある非該当理由と改善策

非該当理由 改善ポイント
画像上の異常が見られない MRIや神経学的検査を追加し、客観的根拠を提示する
カルテに「改善傾向あり」と記載 主治医に再診依頼し、現在の症状を正確に記録してもらう
症状の訴えに一貫性がない 通院記録・日記などで経過を整理し、継続性を示す
通院間隔が空きすぎている 理由書を添付(仕事・家庭の事情など)で補足

5. 医師との連携が成功のカギ

異議申立では、医師の協力が何よりも重要です。
「後遺障害診断書」に不足があった場合、医師に再記載を依頼する必要があります。

ポイント:
・「症状残存」や「神経症状あり」といった具体的記載があるか
・検査結果と症状が整合しているか
・痛み・しびれ・可動制限などが数値化されているか

医師は保険制度や後遺障害の基準に詳しくない場合もあるため、
弁護士が書類内容を確認し、医学的観点と法的観点を両立させるサポートが有効です。

6. 異議申立でよくある失敗例

  • 同じ資料を再提出してしまう
  • 感情的な「納得できない」という申立書だけ提出
  • 新しい検査データがない
  • 書類不備・提出漏れ
  • 期限を過ぎてしまう

異議申立は「再審査」ではなく「再検証」です。
新しい証拠がない限り、結果はまず変わりません。
初回とは違うアプローチが求められます。

7. 弁護士に依頼するメリット

  • 非該当理由の分析と改善ポイントを明確化
  • 医師と連携して再診・新検査の指示をサポート
  • 書類作成・証拠収集・提出を代行
  • 異議申立後の結果を見据えた示談交渉を準備

弁護士費用特約があれば、異議申立にかかる費用も保険でカバーできます。
自己負担なしで手続きを進められるため、安心して専門家に依頼できます。

8. 成功事例:異議申立で逆転認定

事例 初回結果 異議申立後 結果
首のむち打ち(30代女性) 非該当 MRI追加・神経検査実施 14級認定
腰椎捻挫(40代男性) 14級 医師再診・症状詳細化 12級に昇格
視力障害(50代男性) 非該当 眼科専門医の意見書添付 13級認定

このように、正しい準備と専門家の協力があれば結果を変えることができます。

9. まとめ|異議申立は「戦略」がすべて

  • 非該当でも諦めず、新しい医学的証拠を集める
  • 医師と弁護士の連携が成功のカギ
  • 書類内容の正確性・整合性を徹底
  • 弁護士費用特約を活用し、早めに相談を

異議申立は単なる「再チャレンジ」ではありません。
科学的・法律的に“再構築”して挑むプロセスです。
被害者一人で行うのは難しいため、交通事故に強い専門家のサポートを受けましょう。

後遺障害でお困りの方へ

非該当であっても、異議申立で認定されるケースは多くあります。
弁護士費用特約を利用すれば自己負担なしで再申請が可能です。
今すぐご相談ください。

交通事故相談窓口「ジコまど」へ


© 2025 交通事故サポート「ジコまど」|後遺障害・異議申立・再認定に強い専門相談窓口


関連記事

  1. 交通事故で被害者になってしまったら?~事故後の対応方法、弁護士に依頼するメリットとは?

  2. 入通院慰謝料の計算方法|相場と増額の考え方(軽傷・重傷・自賠責の目安付き)

  3. 人身事故の慰謝料・示談金を「被害者」と「加害者」双方の目線でやさしく解説

  4. 交通事故の慰謝料はいつ振り込まれる?流れ・期間・前倒しの受取方法までやさしく解説

  5. 交通事故の慰謝料が120万円を超えたら?対応・請求・注意点を解説

  6. 交通事故の「迷惑料」と慰謝料の違い|人身・物損の賠償範囲と請求ガイド