通院3ヶ月の慰謝料相場は?むちうち53万円/骨折73万円の根拠と増額のポイント







交通事故で3ヶ月通院したときの慰謝料相場は?
軽傷は53万円/重傷は73万円の目安

裁判所も認める水準ですが、示談で適正額を獲得するには弁護士の関与がほぼ必須。本記事は「3ヶ月通院」の相場・計算方法・納得の金額を得る注意点を体系的に解説。
後遺障害認定、治療費打ち切り、過失割合など損を避けるために知っておくべき実務ポイントを整理しました。

むちうち増額の実例

弁護士相談時点で後遺障害14級9号が認定済。示談再交渉により、提示137万円 → 最終312万円まで増額。

属性 内容
年齢・職業 20〜30代 会社員
傷病名 むちうち
後遺障害等級 14級9号
成果 137万円 → 312万円(+175万円)
事案にもよりますが、弁護士基準に近づける交渉ができるかが増額のカギです。

通院3ヶ月(90日)が目安|請求できるのは「入通院慰謝料」

交通事故の慰謝料は「入通院」「後遺障害」「死亡」の3種。3ヶ月通院で対象となるのは入通院慰謝料です。
入通院慰謝料とは、ケガ・通院・リハビリに伴う肉体的・精神的苦痛の補償です。

慰謝料早見表|3ヶ月通院の相場感

むちうち等の軽傷:53万円/骨折等の重傷:73万円(いずれも弁護士基準の目安)。
一方、保険会社提示(自賠責基準ベース)は最大でも約38.7万円にとどまることが多いです。

実通院日数 保険会社提案額(自賠責基準目安) 相場額(弁護士基準)
10日 8万6,000円 軽傷 53万円 / 重傷 73万円(※状況により低額化の可能性)
30日 25万8,000円 軽傷 53万円 / 重傷 73万円
45日 38万7,000円 軽傷 53万円 / 重傷 73万円
50日 38万7,000円 軽傷 53万円 / 重傷 73万円
70日 38万7,000円 軽傷 53万円 / 重傷 73万円
軽傷=むちうち・挫創・打撲など比較的軽度。
重傷=上記以外(骨折など)。

慰謝料の計算方法は3つ|自賠責・任意保険・弁護士基準

  • 自賠責基準:国の最低基準(日額4,300円×対象日数)。上限あり。
  • 任意保険基準:各社の内部基準(かつての統一基準に準拠する会社も)。一般に自賠責と同程度。
  • 弁護士基準:裁判所・判例に基づく相場基準。最も高額になりやすい。
示談は通常「任意保険基準」提示からスタート。
どこまで弁護士基準へ近づけるかが勝負どころです。

通院3ヶ月(90日)の計算例|自賠責はここで頭打ち

自賠責基準(入通院)

日額4,300円 × 対象日数(「通院期間」か「実通院日数×2」の少ない方)。

ケース 対象日数 計算 金額
実通院10日 20日 4,300×20 8万6,000円
実通院30日 60日 4,300×60 25万8,000円
実通院44日 88日 4,300×88 37万8,400円
実通院45日 90日(上限) 4,300×90 38万7,000円
実通院60日 90日(上限) 4,300×90 38万7,000円

弁護士基準(入通院)

  • むちうち等の軽傷:3ヶ月=約53万円
  • 骨折等の重傷:3ヶ月=約73万円
通院頻度が極端に低い等、事情次第で算定方法が「実通院日数の3倍(軽傷)」等に切替わり減額される可能性があります。

通院3ヶ月(90日)の慰謝料に関するよくある疑問5選

(1)いつ振り込まれる?

示談成立後が原則。成立から約2週間が目安。休業損害はケースにより内払い対応あり。自賠責の仮渡金・被害者請求で前倒し受領も可。

(2)通院日数が少ないと減る?

自賠責は減る。弁護士基準は原則通院日数に左右されないが、頻度が低すぎると減額の可能性。

(3)整骨院・接骨院の期間も対象?

対象になり得るが、整形外科の医師の指示保険会社への事前連絡が重要。

(4)3ヶ月で後遺症が残ったら?

画像所見等で明確な場合を除き、後遺障害の認定はハードル高め。必要に応じて治療継続や検査強化を検討。

(5)慰謝料以外に請求できる費目は?

治療関係費、通院交通費、物損、休業損害など。
休業損害は自賠責日額6,100円に対し、弁護士基準は実収入の日割り等でもっと高額になることが多い。

治療費打ち切りを告げられたら|むちうちは特に注意

任意保険会社は形式的な平均治療期間で打ち切ることあり(むちうちは平均3ヶ月)。
まだ治療が必要なら、医師の意見書・検査結果で継続必要性を主張。打ち切り後も自己負担+健康保険で継続し、示談で請求を検討。

過剰診療とみなされると減額リスク。医師・弁護士と方針を相談しましょう。

後遺症が残った場合|認定の考え方と金額感

3ヶ月治療での後遺障害認定は難しめ。ただし切断・人工関節・偽関節等、画像所見が明白な場合は別。

認定に必要な要素

  • 他覚所見(画像・神経学的検査 等)
  • 事故直後から一貫する症状経過
  • 労働能力への影響(減収・昇進機会喪失 等)
  • 等級基準の充足

むちうちの目安

等級 認定基準の要旨 後遺障害慰謝料(自賠責/弁護士)
12級13号 頑固な神経症状(他覚所見で証明) 94万円 / 290万円
14級9号 神経症状が妥当と推認 32万円 / 110万円

弁護士に依頼するメリット|増額と負担軽減

  • 弁護士基準をベースに相場水準へ増額を目指せる
  • 相手保険会社との交渉・書類対応を委任できる
  • 弁護士費用特約で自己負担なく進められる場合が多い
被害者側に弁護士が付くと、相手は裁判回避のため相場に寄せる傾向があります。

まとめ

  • 通院3ヶ月の慰謝料相場は重傷73万円/軽傷53万円(弁護士基準)。
  • 3ヶ月での後遺障害認定は原則難しいが、明確な画像所見等があれば見込みあり。
  • 弁護士の介入で示談金の増額・交渉負担軽減が期待できる。

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