交通事故時の慰謝料の相場について、現状をご存知でしょうか？本記事では、交通事故慰謝料の相場や種類、受け取るための注意点などをご紹介しています。交通事故慰謝料に関して疑問や不安がある人はこちらのページを参考にしてみてください。

交通事故の一般的な慰謝料相場が気になりませんか？交通事故の慰謝料を得るためには、どのようなポイントに気をつければよいのか知りたいと思いませんか？
こちらでは交通事故の相場と種類などを注意点を含めて詳しく説明していきます。交通事故に関する慰謝料についての知識を持つことで、実際に事故に遭ってしまった時にこの知識があればスムーズに動けて請求までいけると思います。
交通事故の慰謝料に関連する情報は、こちらの記事を参考にしてください。

交通事故の慰謝料の相場について解説

交通事故に遭い、被害者となった人は、加害者から慰謝料、つまり損害賠償を請求する事ができます。慰謝料といっても被害の大きさ、被害者の損害状況や立場、近親者の数によっても変わります。ここでは、慰謝料の種類や違いを説明していきます。このような知識を持つことで、賠償請求がスムーズに行えるようになります。

交通事故の慰謝料の種類

交通事故の慰謝料には様々な種類があります。
被害者の損害、度合い、種類によって請求できる慰謝料の内容が変わるためそれぞれ違いがあると把握しておきましょう。

交通事故の慰謝料とは？

慰謝料とは、被害者精神的苦痛をうけた時に加害者へ請求できる損害賠償です。人身事故が原因で被害者が怪我をした時、後遺症が残った場合、亡くなった場合などに精神的な苦痛を受けたとして交通事故の慰謝料を請求できます。
交通事故で損害を受けた時に請求できる慰謝料は主に３つです。
慰謝料は被害者などの精神的な苦痛のためのものなので物損事故は適応されません。

 

出典：交通事故の慰謝料は4種類。その違いがすぐ理解できる｜橋本行政書士事務所
参照：https://secure01.red.shared-server.net/www.toshi-office.com/jiko-14-16isyaryousyurui.htm

種類①入通院慰謝料

交通事故の慰謝料の多くは、入院やそれに伴う医療行為などの医療費に充当されます。これは通常、事故やその後の外科的処置による被害によって人が経験した精神的苦痛を補償するためのものである。この感情に基づく報酬は、傷害慰謝料とも呼ばれ、治療したの期間と通院した日数に基づいて計算されます。

 

出典：交通事故の慰謝料には種類がある｜金額を算定する基準の種類も解説 | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/28298#1-1

種類②後遺障害慰謝料

交通事故に遭い、後遺症が発生し、後遺障害等級が認定された場合、その後遺障害慰謝料を受けることができるようになります。この補償は、後遺症によって引き起こされた永続的な苦痛を補償するためのものであり、ここでいう苦痛とは、後遺症によって引き起こされる不便や不安を意味します。この請求は、後遺障害等級が認定された場合にのみ可能であり、認定されない場合は、賠償金を得ることはできません。

 

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種類③死亡慰謝料

死亡慰謝料は、交通事故によって被害者が死亡したときに請求できる慰謝料です。交通事故によって死亡した被害者が受ける精神的苦痛に対して支払われる損害賠償になります。死亡した本人以外には、被害者の母親や父親、配偶者や子供など、近親者が十分な財産権を失ったかどうかに関係なく、請求する事が出来ます。補償金の額は、死亡した人との関係性に相関して決まります。

 

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交通事故の慰謝料の算定基準

この記事では、交通事故の慰謝料の算定基準を紹介します。交通事故の慰謝料の算定基準の3つの基準を紹介しています。どの基準を適用するかによって、報酬の総額が大きく変動することがあります。それぞれの基準を認識することが必要である。

基準①自賠責基準

自賠責保険の基準は、加害者の自賠責保険から支払額を計算するための基準です。自動車やバイクは、法律上、自動車損害賠償責任保険（自賠責保険）への加入が義務付けられており、交通事故で被害を受けた人に最低限の補償を提供するものです。そのため、慰謝料の算定基準の中では最も低い水準となっています。加害者側の自賠責保険で支払われる費用には上限があり、交通事故による被害に対する上限を超えた場合、余剰分は加害者の任意保険に請求されます。

 

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基準②任意保険基準

任意保険基準とは、加害者の任意保険会社に請求する慰謝料の算定基準です。それぞれの任意保険会社が個別に基準を定めており、一般には公開されていません。一般的には、自賠責保険基準と同様の基準となりますが、自賠責基準よりも相場はやや高めに設定されています。任意保険基準に基づく慰謝料の計算は、示談交渉の中で提示されます。示談交渉で損害賠償額が決定されると、提示された上限額を加害者側の自賠責保険から支払れ、超過分を任意保険から支払われます。

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基準③弁護士基準（裁判基準）

弁護士基準とは、弁護士が損害賠償を要求する際に使われる算定基準です。裁判所においても使われるため、裁判基準とも言われます。損害賠償の算定は、法的根拠や過去の裁判を元に決定される算定基準です。自賠責基準や任意保険基準と比較すると、弁護士基準は、合法的に請求できる金額の目安が提示されており、慰謝料の相場も高くなる可能性が高いです。

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交通事故の入通院慰謝料の相場

交通事故後の通院費・入院費の慰謝料の決定にはそれぞれ明確な基準が存在しますが、通院慰謝料は、同じ条件下でもそれぞれの基準によって相場が変わってくるでしょう。
紹介する入通院慰謝料の相場は、2ヶ月間むち打ち症で治療していたことを仮定し、入院日数0日、通院日数30日という仮定で相場を決定しています。

相場①自賠責基準

自賠責保険で定められている医療機関での診療や医師の診察に対する入通院慰謝料は、1日あたり4,300円で、これに入通院日数を掛けた金額となります。
自賠責基準の入通院日数は、入通院期間か、入院日数＋（実通院日数×2）で算出した数字の少ない方が使われます。
例えば、むち打ちの人が治療を受けている場合、その入通院日数は60日です。従って、日額4,300円に入通院日数の合計×60日を掛けた258,000円が入通院の慰謝料となります。

 

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相場②任意保険基準

入院・通院の慰謝料については、任意保険会社が独自の基準を設定しており、その算定基準の詳細や相場は非公開です。このため、入通院慰謝料の相場算定は難しいでしょう。以前は、保険会社が補償限度額を決める際に、統一された基準を元にしており、現在でも多くの保険会社がその基準を採用してます。この基準に従えば、任意保険の入通院慰謝料は、自賠責保険の基準と同じになっているでしょう。

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相場③弁護士基準（裁判基準）

弁護士基準は、軽傷用と重傷用で算定表を使用して相場が計算されます。軽度の損害は、自覚症状のみの軽い神経症状や、打撲、捻挫などが該当します。
重傷の怪我は、軽傷とされる怪我に該当しない骨折などの怪我のことです。
軽傷と重傷の中間程度の怪我は、重傷用の算定表の7割から8割程度の金額になります。また、重傷を超える怪我の場合は、重傷用の算定表から2割増し程度の金額になるでしょう。

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交通事故の後遺障害慰謝料の相場

後遺障害保険金は被害者の後遺障害等級によって相場が決まるでしょう。自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準には、それぞれ後遺障害の等級に応じた料金が設定されています。各社とも、任意保険基準に関しては算定基準を公表していないため、正確な金額を計算することは出来ません。そのため、ここでは自賠責基準と弁護士基準の相場を紹介します。

 

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等級	自賠責基準の相場	弁護士基準の相場
1級・要介護	1650万円	2800万円
2級・要介護	1203万円	2370万円
1級	1150万円	2800万円
2級	998万円	2370万円
3級	861万円	1990万円
4級	737万円	1670万円
5級	618万円	1400万円
6級	512万円	1180万円
7級	419万円	1000万円
8級	331万円	830万円
9級	249万円	690万円
10級	190万円	550万円
11級	136万円	420万円
12級	94万円	290万円
13級	57万円	180万円
14級	32万円	110万円

交通事故の死亡慰謝料の相場

ここでは、交通事故の死亡慰謝料の算定基準ごとの違いと、相場を紹介します。入通院慰謝料と同じように、各基準ごとに算出方法が異なるため、自動車事故の死亡慰謝料の相場も変わってきます。紹介する死亡慰謝料の相場は、死者が一家の扶養主であり、経済的に扶養されている家族が2人いて、その両親が生きているという前提で計算しています。

相場①自賠責基準

自賠責基準の死亡慰謝料は、本人の取り分、親族の取り分、扶養家族の有無によって異なります。自賠責保険では、本人が家族と両親4人に支払う補償額は400万円とされています。さらに親族に請求資格のある人がいる場合は、その分金額が上がります。
はじめに設定した条件の場合、被害者本人の金額と、家族と両親4人の金額、被扶養者分の金額が死亡慰謝料の相場になります。金額としては、1350万円になるでしょう。

 

出典：交通事故の慰謝料には種類がある｜金額を算定する基準の種類も解説 | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/28298#1-1

相場②任意保険基準

任意保険会社が提供する死亡慰謝料の具体的な金額は公表されておらず、独自の基準に基づいて決定されています。おおよその参考相場は死亡した被害者が扶養主であった場合、補償額は1500万円から2000万円程度になります。被害者がそれ以外の場合は、1,200万円から1,500万円程度になります。

 

出典：交通事故の慰謝料には種類がある｜金額を算定する基準の種類も解説 | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/28298#1-1

相場③弁護士基準（裁判基準）

弁護士基準の死亡慰謝料は、任意保険基準と同じく被害者の立場によって相場が決まります。
例えば、被害者が世帯の主たる収入源であった場合、死亡慰謝料は2,800万円です。一方、被害者が母親や配偶者であった場合は、2500万円が相場となり、それ以外の場合は2000万円から2500万円が相場となります。
また、死亡慰謝料を受け取ることができるのは特定の親族に限られ、一般的には遺族である配偶者が申立人となり、それ以外の遺族については、権利の相続順位（子・孫、親、兄弟姉妹の順）に応じて請求権者が決まります。また、死亡の原因が悪質な場合、慰謝料が増額される可能性があります。

 

出典：交通事故の慰謝料には種類がある｜金額を算定する基準の種類も解説 | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/28298#1-1

交通事故の入通院慰謝料をもらうためのポイント

交通事故による入通院慰謝料を受けるために必要なポイントを紹介します。入通院にかかる適切な費用をきちんと受け取るためには、これらのポイントを理解しておくことが大切です。これらの項目について正しい知識を持たないと、単に入院治療費を受け取れないだけでなく、治療費を打ち切られる可能性もあるため注意が必要です。

ポイント①事故後はすぐに病院へ行く

交通事故が発生した場合、すぐに医師の診察を受けることが必要です。その際、人身事故として認定されるよう、医師に診断書を書いてもらい、事故から10日以内に警察に提出することで人身事故として処理してもらえます。
人身事故として処理をすることで、示談の時に損害賠償の請求が円滑に進むでしょう。警察に提出された診断書は、加害者の保険会社に提示されるもの、または後遺障害の割合等級認定のために必要な診断書とは異なります。また、提出する書類の内容や期限も異なるので、しっかりと区別しておきましょう。

 

出典：通院でもらえる慰謝料は？慰謝料相場の一覧表や適正な金額をもらうためのポイント | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/35239#3

ポイント②定期的に通院する

入通院慰謝料をもらうためには、医療機関にこまめに通うようにしましょう。弁護士基準では、入通院した場合の慰謝料は、治療期間によって決まります。適切な慰謝料を受けるためには、医療機関の指示と弁護士のアドバイスに従い通院するようにしましょう。医療機関への通院回数が平均以上であれば、過剰診療を疑われる可能性があります。また通院日数が通常より少ない場合でも、慰謝料の減少につながる可能性があるので注意が必要です。

 

出典：通院でもらえる慰謝料は？慰謝料相場の一覧表や適正な金額をもらうためのポイント | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/35239#3

ポイント③自己判断で通院を止めない

自分で治療を打ち切るのではなく、病状が改善された、あるいは完治したと判断されるまで、病院や整骨院に通院することです。入通院慰謝料は、事故発生から怪我が軽減されるまでの期間、あるいは完治するまでの期間に応じて相場が決まります。自己判断で通院を途中でやめてしまうと、治療が必要ないとみなされ、慰謝料の減額や中断を余儀なくされる可能性があります。たとえ怪我の症状が軽い場合でも、病院の指示に従うようにしてください。

 

出典：通院でもらえる慰謝料は？慰謝料相場の一覧表や適正な金額をもらうためのポイント | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/35239#3

交通事故の後遺障害慰謝料をもらうためのポイント

交通事故の後遺障害慰謝料をもらうためのポイントを紹介します。事故後に適切な対応をしなければ、後遺障害等級の認定を受けることができず、後遺障害慰謝料を受け取ることができない可能性があります。ポイントを確認すれば、後遺障害慰謝料をもらうための正しい判断ができるようになります。

ポイント①必要な検査を受ける

後遺障害慰謝料を受け取るには、必要な検査を受けて後遺障害の等級認定を申請しましょう。後遺障害の等級が認定されなければ、どんなに症状が出ていても後遺障害慰謝料をもらえません。
後遺症が残っている部位や症状の重さによって、病院での検査方法が変わります。後遺障害の等級認定を得るために、治療期間中や後遺障害の等級認定を申請する前に適切な検査を受けるようにしましょう。

 

出典：交通事故の後遺障害の等級認定に必要な検査項目 | アディーレ法律事務所
参照：https://www.ko2jiko.com/inspection/

ポイント②継続的に通院する

後遺障害慰謝料をもらうために、事故直後から継続的に通院しましょう。そうすることで、怪我と事故との因果関係を証明することができます。さらに、定期的に医療機関に通わなければ、治療の必要性は無いと見なされてしまいます。事故後、速やかに病院に行き、医師の指示に従って治療と通院を続けることが重要です。

 

出典：後遺障害慰謝料の相場と適正な金額を受け取るポイントを弁護士が解説 ｜弁護士法人ブライト
参照：https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kouishougaisouba/

ポイント③後遺障害診断書を正確に記載してもらう

後遺障害慰謝料を受けるためには、正しい後遺障害診断書を作成してもらう必要があります。後遺障害の認定は診断書によって行われるため、診断書に不備があると正しい後遺障害の認定が受けられない可能性が高くなります。したがって、病院が作成した診断書を再確認し、自覚症状が伝えた通りに記載されていない場合や疑問点があれば必ず問い合わせるようにしましょう。

 

出典：後遺障害慰謝料の相場と適正な金額を受け取るポイントを弁護士が解説 ｜弁護士法人ブライト
参照：https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kouishougaisouba/

交通事故の慰謝料が減額されるケース

交通事故の慰謝料は、場合によっては減額されるケースがあります。主に3つのケースで、支払われる慰謝料の金額が減額されます。どのような状態であれば慰謝料が減額されるのか把握することが大切です。

ケース①過失相殺

交通事故では、加害者の過失割合に応じて過失相殺が行われ、慰謝料が減額されます。交通事故による訴訟の方法を規則化するために、事故状況ごとに過失相殺の基準が定められています。

 

出典：【交通事故慰謝料】被害者がやってはいけない６つのポイント|みらい総合法律事務所
参照：https://www.jikosos.net/basic/basic6/isyaryou-dame-6point#i-35

ケース②損益相殺

損益相殺は、事故の被害を受けた人がその同じ事故で利益を得た場合、損害額から収益の額を差し引く手段です。
自賠責保険からの保険金や労災保険金など、さまざまな受け取り金が対象になります。お見舞金や香典、生命保険の死亡保険金などは損益相殺に該当しません。損益相殺は複雑なため、弁護士に相談するのが一番です。

 

出典：【交通事故慰謝料】被害者がやってはいけない６つのポイント|みらい総合法律事務所
参照：https://www.jikosos.net/basic/basic6/isyaryou-dame-6point#i-35

ケース③素因減額

素因減額とは、交通事故被害者の事前の心理的・身体的要因が被害の発生や悪化に影響を与えていた場合、慰謝料が減額されることです。素因とは、精神状態、身体的特徴、持病などのことです。例えば、事故前にヘルニアがあり、治療期間が長引いた場合や、特定の個人が精神障害の影響を受け、回復過程が長引いた場合などが挙げられます。

 

出典：交通事故の慰謝料は通院1日いくら？8600円の真実と通院6ヶ月の相場 | アトム法律事務所弁護士法人
参照：https://atomfirm.com/media/28677#5-2

交通事故の慰謝料の相場を知っておこう

交通事故による慰謝料の相場は、被害者の損害の程度、地位、扶養家族の数によって異なります。また、慰謝料の計算方法は3種類あり、その基準によって金額が異なります。交通事故の慰謝料請求は、自分自身で行うこともできるし、任意保険会社や弁護士に依頼して手続きを行うこともできます。その際、慰謝料の計算方式や方法を理解しておくと、慰謝料請求を円滑に進める事ができます。この点については、本稿をご参照ください。